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【歴史に埋もれた猛毒】フルオロヘキサン酸を語る

1 :あるケミストさん:2010/05/27(木) 23:36:41
LC50 20ug/m3 (0.02mg/m3)
LD50 100ug/kg (0.1mg/kg)(静脈内)
Nature. 1947.

これは多種あるアナログの一種だが、このような猛毒を放置しておくのを惜しいとは思わないか?

2 :あるケミストさん:2010/05/27(木) 23:51:21
ちなみにサリンの毒性は以下の通り。

LC50 5mg/m3/30分 (5mg/m3)
LD50 15ug/kg (0.015mg/kg)(静脈内)

これを見ても吸入毒性はサリンよりずっと強いことが分かるだろう。
(フルオロヘキサン酸の方が4時間値だったとしても)

3 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 00:07:21
クロロヘキサン酸やシアノヘキサン酸は桁違いに毒性が低いから、
多分フッ素原子が毒性に関わっている。

フルオロヘキサン酸は、フッ素原子が一つのものと二つのもの、
エチルエステルやメチルエステル、水酸基のものやナトリウム塩があるが、
いずれもかなりの猛毒である。

4 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 00:17:17
疑問は、なぜこれらの物質が化学兵器に使われていないのかだ。
すぐ分解するのか、引火性が強いのか、空気や水分と反応するのか。

単に発見年代が毒ガスの衰退期だったのか。
47年といえば核の時代だからありえるが。
または合成にコストが掛かりすぎるのか。

構造が単純な分、次々に疑問が出てくる。

5 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 00:26:46
ωあるいは6をつけ忘れているだろ。
ω-フルオロペンタン酸の毒性はそこまで高くはない理由は宿題。

6 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 00:54:14
いや、フルオロヘキサン酸にはさまざまなものがあり、6はその一種。
>>1で上げたのは6の毒性ではなく、Hexanoic acid, 5-fluoro-, 2-fluoroethyl ester(または2-Fluoroethyl 5-fluorohexoate)の毒性。
6-フルオロヘキサン酸の毒性はLD50 1.35mg/kg(腹腔内)の1種しか見当たらない。

7 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 01:00:20
>>6
それの毒性の由来は、2-fluoroethyl の方。

8 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 01:08:12
ウサギとマウスで10倍近い差があるようだ。
>>1はウサギのデータだが、マウスではもっと毒性は弱い。
またラットはマウスよりも毒性が弱いようだ。
(それでもラットに対しても猛毒であることには変わりないレベルだが)

9 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 01:26:36
>>7
でも
Hexanoic acid, 5-fluoro-, ethyl ester
もそんなに毒性変わらないよ。
やっぱりどこか一つでもフッ素が付いてると猛毒になるんじゃない?
ただこっちはrat LD50 intramuscular 2300mg/kg (2300mg/kg)なんて謎な数値が載ってるけど。

10 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 02:15:34
毒性の値は試験する機関によって数十倍はずれる。
この手の化合物の急性毒性はクエン酸回路に入るかどうかの問題。HFに代謝される化合物の毒性はまだマシ。
人間に対しては、Fluoroacetate Dehydrogenaseのおかげでそこまで毒性は高くないらしい。

11 :あるケミストさん:2010/05/28(金) 23:11:52
>intramuscular 2300mg/kg
筋注でか。
ラットの体重は300〜500グラムだから、約1グラムを筋注したことになる。
そんなに入る場所があるかって突っ込みたい。
単位間違いとかかな?

12 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 00:34:22
>>10
なるほど。
モノフルオロ酢酸と似た原理で中毒するわけか。
Fluoroacetate Dehydrogenaseは日本語サイトではフルオロ酢酸デハロゲナーゼの言い方が多いね。

http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=kagakutoseibutsu1962&cdvol=28&noissue=12&startpage=789&lang=ja&from=jnlabstract
ここにも長鎖カルボン酸はβ位酸化でやがてモノフルオロ酢酸になるって書いてある。
長いほど遅効性らしいが、あまり長いと常温で固体になるので呼吸器経由の毒性はなくなってしまうから、
ヘキサン酸あたりがちょうどバランスのいい大きさなんだろうね。

でもなぜかモノフルオロ酢酸よりフルオロヘキサン酸の方が毒性が高いようなデータがあるのが気になる。

13 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 00:44:59
http://books.google.co.jp/books?id=s9Cje7UnRhIC&pg=PA21&dq=fluoroacetic+ch3cooh&hl=ja&ei=cD7_S6muOcyLkAXH_dSaDQ&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=2&ved=0CCwQ6AEwAQ#v=onepage&q=fluoroacetic%20ch3cooh&f=false
これ読んでやっと>>5の理由と、>>10の言ってる意味が分かった。

ギ酸、酢酸、ヘキサン酸などのカルボン酸は、鎖が偶数か奇数かで最終的な分解生成物が変わるんだな。
だからフルオロ酢酸の2つ上のフルオロ酪酸、また2つ上のフルオロヘキサン酸は、最終生成物が猛毒のフルオロ酢酸になるけど、
その間にあるフルオロプロピオン酸とフルオロ吉草酸(フルオロペンタン酸)は、最終生成物がフルオロギ酸とフッ化水素になるわけか。

というかなぜこんな化合物がサリン並みの猛毒なんだろうと思っていたが、
要するにフルオロ酢酸の誘導体であるわけね。
ただ常温で固体のフルオロ酢酸と違って揮発性液体だから遥かに危険だけど。

14 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 04:11:07
>>10
http://books.google.co.jp/books?id=FFwrAAAAYAAJ&pg=PA24&dq=1950%E3%80%80fluoroacetate&hl=ja&ei=MxMATKDZE4GUkAWQnsnxDQ&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=3&ved=0CDQQ6AEwAg#v=onepage&q&f=false
(6ページから)
ヒト2〜5mg/kg、犬0.06mg、猫0.2mgと差は大きいね。
ラットは品種によって0.1mgから5.0mgまでと幅広く、マウスも同様に差が大きい。
殺鼠剤なのに肝心のげっ歯類がこんなにばらつきあったのか。
カエルには150mgとか500mgとかのもある。

ちなみにモノフルオロ酢酸アミドは殺虫効果も高いらしい。

15 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 04:41:30
>>4について。
http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=kagakutoseibutsu1962&cdvol=22&noissue=2&startpage=93&chr=ja
これには、モノフルオロ酢酸メチル(LD50 0.1ppm)が第二次世界大戦中に毒ガスとして生産されたことが書いてある。
だからわざわざフルオロヘキサン酸を使う必要がないのだと思う。

有機化学はよく分からないけど、第一伸びた長鎖の6とか5の位置にうまくフッ素を組み入れるのは結構難しいんじゃないの?
現代の不斉合成とかがある技術レベルなら別として。

16 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 05:05:12
Ethane, 1-chloro-2-ethoxy- (9CI)はもっと毒性強い。
mouse LC50 inhalation 2500ng/m3/2H (0.0025mg/m3) だぞ。
ちゃんと投与時間も書いてある。
というか2-クロロエチル エチル エーテルの名で東京化成で売ってるんだが・・・

17 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 11:26:51
http://rparticle.web-p.cisti.nrc.ca/rparticle/AbstractTemplateServlet?calyLang=eng&journal=bcb&volume=35&year=1957&issue=6&msno=o57-050
ここにフルオロヘキサン酸の方がフルオロ酢酸より毒性強いらしいって書いてあるぞ。
本文はログインしないと見れないので見てないが、要約によるとなんか体内で毒性化合物(フルオロ酢酸?)に代謝されやすいからとか何とか。

誘導体の方が毒性が強いってのも珍しいな。

18 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 20:54:13
にわか仕込みの知識を披露し合うスレはここですか?

19 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 22:53:31
Hexylamine, 6-fluoro-
も酸素ついてなくて完全に直線状だが猛毒。
この物質は酵素かなんかで酸素が付いてフルオロ酢酸に代謝されるのか?

20 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 23:03:15
>>18
少なくとも日本語サイトで全くといっていいほど毒性に関する情報がなかったのだから、
ほぼ全員にわか仕込みってことになる。
英語論文とかで昔研究発表はされたようだが、英語圏でも最近の人はあまり知らなくなってるんじゃ?

21 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 23:17:28
>>7
>それの毒性の由来は、2-fluoroethyl の方。

>>9の指摘もあるけど、「Hexanoic acid, 6-bromo-, 2'-(fluoroethyl) ester」は
エステル側にフッ素が付いてるけど、LD50は75mg/kgと毒性が2桁低い。
長鎖の側にフッ素があるかが毒性の決め手だと思われ。

22 :あるケミストさん:2010/05/29(土) 23:23:52
3D画像。

http://molecules.gnu-darwin.org/html/00150001_00175000/152972/152972.png
6-Fluorohexanoic acid

http://molecules.gnu-darwin.org/html/00150001_00175000/154886/154886.png
2-Fluoroethyl 6-fluorohexanoate

http://molecules.gnu-darwin.org/html/00150001_00175000/153066/153066.png
Hexanoic acid, 6-bromo-, 2'-(fluoroethyl) ester

23 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 00:43:52
>>20
日本語サイト(笑)

24 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 01:18:06
↑スレを混乱させる解釈不能なレス

25 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 01:51:35
http://www.tokyokasei.co.jp/catalog/F0183.html
フルオロ酢酸メチル、東京化成で売ってるなぁ・・・
大丈夫なんだろうか。

26 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 09:49:27
>>24
英語でたくさん情報があるだろ
和訳して2chに書いて、その後はどうすんの


27 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 10:27:10
>>26
意味わかんないんだけど。
英語サイトのことなら、検索しても毒性について詳しく触れてるページはあんまりなかったよ。
英語文献まで含むなら別として。

28 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 10:35:43
何言ってんだ?
文献でいいだろ

29 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 10:37:10
ますます分からん。
2chに書くって?

30 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 10:42:58
長年殺鼠剤としてつかわれているから、人間に対する毒性も自殺者から得られたデータがあるはず

31 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 10:51:23
このスレタイだとフルオロヘキサン酸ばかりが猛毒みたいだが、実は猛毒のフッ化物は結構あるのが判明。

>Acetic acid, 4-fluorobutyl ester
>mouse LD50 intraperitoneal 960ug/kg (0.96mg/kg)
これなんか単なる普通の酢酸にフッ素置換エステルがくっついただけなのにこの毒性。
この構造でも代謝(β酸化?)でモノフルオロ酢酸になるのか、なるんならどういう仕組みなのかは気になるね。

>2-Heptanone, 1,7-difluoro-
>mouse LD50 intraperitoneal 700ug/kg (0.7mg/kg)
これだって炭素数が奇数なのに偶数のものに匹敵する猛毒だし、β酸化で奇数のものはフルオロギ酸になる説では説明できない。

他にもフルオロエタノールとかフルオロブタナールとか、アルコールやアルデヒド系の物質だって、
フルオロカルボン酸に劣らない猛毒があるし、これらも最終代謝物はフルオロ酢酸だと思う。
なので結論としてはみんな同じ原理だってこと。

32 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 10:53:35
>>30
1080のこと?
私が知る限りはフルオロ酢酸よりも長鎖のフルオロ脂肪酸が殺鼠剤に使われた例はないと思うけど・・・
第一合成が面倒だと思うので大量に撒くのには向いてないのでは?

33 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 11:09:44
http://www.org-chem.org/yuuki/melmaga/2009/12/12.html
>偶数個の炭素を持つフルオロアルカン、奇数個の炭素を持つω-モノフルオロ脂肪酸、ペルフルオロイソブチレンなどは強い毒性を持つ。
>モノフルオロアルキル基を持つ化合物は、代謝によって猛毒のモノフルオロ酢酸を発生することがあります。
>フッ素を含む化合物はフロンのように人体に全く無害なものもある一方、上記のように思わぬものが猛毒であることがあり、一般に予測が困難です。気をつけて扱うに越したことはありません。こちらもご参考に。
>(参考:有機化学実験の事故・危険―事例に学ぶ身の守り方 p.249より)

日本語だと佐藤さんが取り上げてたね。
あの人のサイトはモノフルオロ酢酸の毒性機序を分かりやすく説明していた。


今思いついたんだが、モノフルオロ酢酸は究極にはフルオロクエン酸になってクエン酸回路を停滞させるわけでしょ。
だったらフルオロクエン酸か、その誘導体の毒性ってのはどうなんだろ?

34 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 11:22:13
>>29
このスレで一体なにを語って欲しいのかい?
『放置しておくのが惜しい』なんて言われても、ああそうですかとしか言いようがないんだけど。

35 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 12:43:36
>>34
語りたい人が、語ればいい。
現実にいろいろ詳しい情報が書き込まれてるでしょ。
私も知らない観点があって有益だった。

36 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 12:48:59
>>35
読めるか?
何を語りたいのか?と聞いてるんだ。

語りたい語りたくないの話をしてるんじゃない。

37 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 12:54:40
>>36
フルオロヘキサン酸を語るんだろ。

38 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 13:00:21
>>37
で、その何を語りたいの?

39 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 13:04:16
http://ci.nii.ac.jp/els/110003757083.pdf?id=ART0004943323&type=pdf&lang=en&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1275189732&cp=
殺虫剤のニッソールについての毒性レビューあったよ。
モルモットは0.5mg/kg、カニクイザル300mg/kgと千倍近い差がある。
カルボン酸タイプの誘導体でも同様の種差なのかは分からないがいずれにせよ解毒酵素とかが関わるから毒性評価に難儀するんだと思われ。

40 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 13:05:57
>>38
毒性だろがボケェ

41 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 13:11:23
質問しただけでボケ呼ばわりされたのは初めてだ。

やっぱりそんな奴か。
やめとこ。

42 :あるケミストさん:2010/05/30(日) 14:01:17
カエルは冷血動物だからクエン酸回路が阻害されても大した影響がないの?

43 :あるケミストさん:2010/05/31(月) 00:27:40
>>16はマスタードガスに似た構造なのかな?
とすればそれと類似した毒性か?
硫黄も窒素も入ってないのでマスタードガスとは違うけど、原理的には同じ?

44 :あるケミストさん:2010/05/31(月) 00:43:00
>>16
それ使ったことある。加熱までしたが生きてるよ。

45 :あるケミストさん:2010/05/31(月) 00:48:44
ドラフトで?

46 :あるケミストさん:2010/05/31(月) 09:57:56
フッ素が直径の小さな原子だから水素と間違われて体内で代謝されるのをミミック効果というらしい。
トロイの木馬のようなものか。

47 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 08:15:28
よく調べたら偶数フルオロアルカンも非常に強い毒性持ってるようだね。
アルカンって哺乳類は代謝できるのかな?
ガソリンや灯油飲んで消化できるって話は聞いたことないから、きわめてゆっくりしか分解されないはず。
なぜ猛毒なんだ?

48 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 14:33:42
アルカン両端がフッ素になったジフルオロアルカンは炭素同数のモノフルオロアルカンの2倍近い毒性を持つ。
これは単純に代謝生成されるモノフルオロ酢酸が2倍になるからと考えればよい。
だがなぜかジフルオロヘキサンはCASもなく、TOXNETにも掲載されていない。
類似のアルカンやアルデヒド類はちゃんとデータがあるのだが。

http://article.pubs.nrc-cnrc.gc.ca/ppv/RPViewDoc?issn=1480-3291&volume=41&issue=10&startPage=2600
一応ここに毒性情報は載っている。
とはいえTOXNETのデータとはたぶん系統の違う耐性の強いマウスだろう。

なぜこれだけCASが付いていないのかは意外に予想も付かない理由がありそうだ。

49 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 15:27:56
>>33
>奇数個の炭素を持つω-モノフルオロ脂肪酸、
たぶん書籍に書いてある通りなんだろうけど、脂肪酸も偶数のものが強毒性のはず。
C=Oより先から数えればそうなるが、化合物名は炭素六個でヘキサン酸となるからやはり偶数が強毒性としたほうがいいと思う。

まとめると、アルカン(例:フルオロヘキサン)、アルデヒド(例:フルオロヘキサナール)、
アルコール(例:フルオロヘキサノール)、カルボン酸(例:フルオロヘキサン酸)、カルボン酸エステル(例:フルオロヘキサン酸メチル)の範囲に入る化合物は、
直鎖炭素数が偶数の場合に、奇数の場合の10倍以上の毒性を持つ。
そしてアルカンの場合は両端がフッ素化していれば約2倍の毒性となる。
それぞれの種類の中毒経路は不明。
また、なぜモノフルオロ酢酸より毒性が高いようになる実験結果の化合物があるのか、
これが単なる動物種差によるばらつきなのはは不明。

消化しないはずのアルカンが腹腔内投与で脂肪酸並みの毒性が出ているのが不思議。
もしかしてフッ素化すると代謝できるようになるのか?

50 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 16:03:31
>>1の数値は、いくらなんでもサリンより強いというのは、
誤植としたいけどなあ。
でもダイオキシンが種差8000倍という実例もあるしなあ。
サリンだって低コリンエステラーゼ血症の人には毒性が高くなるし、酵素の有無で毒性が大きく変わることはある。
でも吸入毒性の方が致死量と比べて少なすぎる気もする。
試薬あれば追試は出来るが、売ってないようだ。
まあ数値が本当だったら実験は危険すぎるが。

つうかこれ末端アルキルのフッ素化じゃなくてωから1位離れた場所なんだよね。
毒性と関係あるかは分からないけど。

51 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 17:41:40
2-フルオロカルボン酸のようにフッ素が近位にあるものは偶数炭素でも低毒性なので、
β酸化では2のフッ素はフルオロ酢酸に転化しないと予想できる。
じゃあ5-フルオロヘキサン酸のようにωから一つずれた位置にフッ素がある場合、
どんな代謝でフルオロ酢酸に変わるのか?
あるいはもっと毒性が強い何かに変わるから、>>1のような猛毒性があるのか?

そもそも合成時にどうやって5の位置だけ選択的にフッ素化できるのか分からないが。

52 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 21:30:46
何故アルカンが代謝されないと思っているのか

53 :あるケミストさん:2010/06/01(火) 23:44:29
n-hexaneの毒性が高いのに、methylpentanesが毒性低い理由は?

54 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 03:27:22
>>53
たぶん上で書いてある内容と同じだが、体内酵素によるβ酸化が、炭素鎖を2段階ずつ消化していくから、
炭素が偶数個のものと奇数個のものでは最終代謝物が毒性の高いモノフルオロ酢酸か、
さほどではないモノフルオロギ酸かという点で違いがあると思われる。
ヘキサンは炭素6個でペンタンは5個だから、まさにこの理論が当てはまるかと。

ただ、モノフルオロギ酸という物質を検索してみると、どうも存在しないようなかおりが・・・
体内でのみ存在しうる化学種なんだろうか。

>>52
特殊な細菌以外は分解できなかったはず。
脂肪酸の形になれば容易に代謝できるけどね。

55 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 03:36:20
>>54
ヘキサンが2,5-ヘキサンジオンに代謝されるのは特殊健康診断でおなじみですが…

56 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 04:31:33
これ、摂取全量代謝じゃないでしょ。
それにヘキサンはアルカンの中で特殊。
ほとんどのアルカンは無理では?

57 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 07:20:30
β酸化で生じた酢酸がフルオロ化していたなら猛毒となるなら、
解糖で生じたピルビン酸がフルオロ化していたならどうなるのかと思って調べたが、
毒性はかなり低く普通物レベルだった。

どちらもクエン酸サイクルに入るのは同じだが、なぜかフルオロピルビン酸はフルオロクエン酸を生じないらしい。
だからグルコースなどの糖類をフッ素化しても、毒性は生じないのだろう。

58 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 10:49:31
http://www.biochemj.org/bj/106/0211/1060211.pdf
On this basis the LD50 of 2-fluoro-4-nitrobenzoate for mice was much greater than 350mg./kg. body wt., compared with 6.6mg./kg.
for fluoroacetate and 1.35mg./kg. for 6-fluorohexanoate (Pattison, 1959); i.e. 2-fluoro-4-nitrobenzoate was effectively non-toxic.

やっぱりヘキサン酸の方が酢酸より5倍有毒らしいな。

59 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 17:18:39
あのージフルオロアルカンはなぜか高融点なんだけど。
ジクロロアルカンと違って固体のものが多い。
モノフルオロアルカンならまあ液体のが多いけど、2倍毒性強いからといってジフルオロになると揮発しないから効き目ない。
固体の猛毒なら珍しくもない。

60 :あるケミストさん:2010/06/02(水) 17:21:38
あ、ジフルオロヘキサンの融点沸点は見つからなかったよ。
でも炭素数増減した奴のデータ見ると多分固体。

61 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 01:35:01
>>48
1,6-DifluorohexaneにCAS番号が付いてないなんて考えられないけどな。
SciFinderとかのデータベース検索した?

62 :59:2010/06/03(木) 02:40:24
あーなんか出典が間違っていたみたい。

http://www.chemexper.com/search/cas/372907.html
mp(°C):77.8
http://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB1680353.htm
融点:77.8°C

ジフルオロブタンはどっちもこの融点が書かれてるけど、どうも沸点と書くべきところを誤記してる可能性がある。
http://www.dtic.mil/cgi-bin/GetTRDoc?AD=ADA279953&Location=U2&doc=GetTRDoc.pdf
この論文だと沸点78度になってる。

もっと長い物も近い沸点。
http://www.biochemj.org/bj/092/0100/0920100.pdf
1,10-difluorodecaneはb.p.88-98°/9 mmHgとある。
つまり類似物質から類推してデータベースの融点は間違いだということが濃厚。

考えてみればジクロロブタン(沸点161-163度、融点-38度)と大幅に物性が異なるのは違和感あったよ。
むしろジフルオロの方がジクロロより低沸点になってるね。
最初はフッ素原子の電気的性質で分子同士が固まってしまうのかなとか深読みしたけど、
何のことはないただの誤記だったみたい。

ってことは結構危険性のある化合物だよね。

63 :59:2010/06/03(木) 03:04:10
各種沸点集めてみた。

1-Fluorobutane 沸点32-33℃
1-Fluoropentane 沸点62-63℃
1-Fluorohexane 沸点93℃
1-Fluoroheptane 沸点119.2℃
1-Fluorooctane 沸点143℃
1-Fluorononane 沸点166-169℃
1-Fluorodecane 沸点185-187℃

ジフルオロの方はなかなかデータがなかった。
1,4-difluorobutane 沸点78℃
1,7-difluoroheptane 沸点48℃?
1,10-difluorodecane 沸点88-98℃

64 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 03:16:32
Chemexperじゃ物質自体がヒットしないし、日化辞も構造図とかはあるもののCASが抜けてる。

65 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 03:26:41
>>64>>61あてね。

66 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 03:28:25
>>63
短鎖アルカンは1フッ素より2フッ素の方が高沸点だが、長鎖アルカンだと逆になるのか?

67 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 04:07:31
http://article.pubs.nrc-cnrc.gc.ca/ppv/RPViewDoc?issn=1480-3291&volume=41&issue=10&startPage=2600
見つけた。
1.6-Difluorohexaneの沸点は127度らしい。
ついでに1.11-Difluoroundecaneは108℃、1.13-Difluorotridecaneは135℃とのこと。
末端2フッ化物の場合は炭素鎖の長さと沸点の相関がないな。

68 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 14:50:55
  F
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
  C=O
  |
H-O

6-フルオロヘキサン酸

69 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 14:53:07
  F
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
  F

1,6-フルオロヘキサン

70 :あるケミストさん:2010/06/03(木) 15:01:41
It does not necessarily follow, however, that the toxicity of compounds
capable of forming fluoroacetate in vivo is due entirely to the formation
of fluoroacetate. There is evidence that γ-fluorobutyrate, for example,
exerts a toxic action per se, independently of any action exerted by the
fluoroacetic acid which may be formed by the β-oxidation of γ-fluorobutyric
acid. Indeed, the toxicity and pharmacodynamics of the two compounds are
quite dissimilar, which would appear to be sufficient evidence for a
difference in mechanism. For example, progressive cardiac failure without
ventricular fibrillation is noted in rhesus monkeys poisoned with fluorobutyrate,
and fluorobutyrate-poisoned rabbits manifest signs of parasympathetic stimulation
which are not characteristic of fluoroacetate. In addition, Kalnitsky and Barron
have shown that rabbit kidney cortex, at least, does not convert fluorobutyrate
to fluoroacetate and that the effects of the two agents are distinctly different.

要約:フルオロ酢酸とフルオロ酪酸には異種の毒性がある。
必ずしも分解生成物のフルオロ酢酸のみによって中毒するわけではない。

71 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 05:46:52
アルコール、アルデヒド、カルボン酸、カルボン酸エステルのモノフルオロ修飾体の試薬はせいぜい炭素数2か3までしか売ってない。
だがアルカンならデカンくらいまで普通に売ってるぞ。(ジフルオロはわずかだが)

72 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 05:52:20
ブタンジオンとかヘキサンジオンの両端フッ素化をしたら同様の毒性持たないか?
酸素の結合位置によって著しく活性変わるだろうけども。

73 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 06:00:21
  H
  |
H-C-H
  |
H-C-F
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
  C=O
  |
  O
  |
H-C-H
  |
H-C-H
  |
  F

5-フルオロヘキサン酸2-フルオロエチル

74 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 06:03:38
  F
  |
H-C-H
  |
  C=O
  |
H-O

モノフルオロ酢酸

75 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 06:22:38
ご覧の通り炭化水素が2個ずつ減っていくβ酸化では>>73>>1で上げられた毒性の化合物)はモノフルオロ酢酸にならない。
逆に末端部から酸化されるか、α酸化が関わっているのか?

だとしても、なぜこれほどまでの毒性になるのか分からない。

76 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 09:30:39
63867-18-5と63867-19-6もラットで1mgという猛毒だが、フッ素は先端についていない。
この種の化合物の代謝研究ってあるんだろうか?

77 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 09:42:51
フルオロプロピオン酸かフルオロマロン酸かフルオロ琥珀酸になって、それぞれの代謝経路を同じように止めるんだろ。

78 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 09:57:48
確かにマロン酸血症などの先天疾患はあるし、重症例では生後すぐ死亡するらしい。
ということはやはりそこが阻害されるのか。

79 :あるケミストさん:2010/06/04(金) 10:32:12
それ以前になぜ人と犬で100倍近い差があるのかとか、
マウス同士、ラット同士でも品種の差によって数十倍違うのかとかを調べるのが先なんじゃ・・・

80 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 02:58:51
http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=nogeikagaku1924&cdvol=56&noissue=5&startpage=395&chr=ja
ここにまとまったこと書いてある。
フルオロ脂肪酸のことと昆虫にしか効かないフッ素剤のこと。

そういえばモノ(ジ)フルオロアセトンも毒性ありそうだがTOXNETには毒性情報ないな。

81 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 04:10:16
http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jhs1956&cdvol=17&noissue=6&startpage=363&chr=ja
1971年の時点ではまだモノフルオロ酢酸の種差はよく分かってないらしい。
ただC-F結合を分解する酵素か何かが動物にあるのではないか、と。
でも>>12のFluoroacetate Dehydrogenase、フルオロ酢酸デハロゲナーゼが人間にあるのかがよく分からない。
一番詳しいようなのが英語版ウィキペディアだし。

82 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 07:37:18
モノフルオロクエン酸がどういう効果を表すのかが鍵だと思う。
この物質は脳に注入すると痙攣を越す。
一方、フルオロクエン酸が血中にあるということは、一度阻害されたアコニターゼがフルオロクエン酸を離したってことだから、
これはエネルギー産生回路の回復も意味する。
ところが、フルオロ酢酸解毒薬は、クエン酸回路でクエン酸を作り、それでフルオロクエン酸と拮抗するので、
エネルギー産生が止まらないという理屈で、しかも痙攣も抑えるらしい。
なぜ、アコニターゼがフルオロ酢酸を解放したのに、痙攣が抑えられるんだろう?

83 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 10:02:40
http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/reprint/30/2/213.pdf
ハロエタンがモノフルオロ酢酸に代謝されるまでが書いてある。
P450の作用によるらしい。
ならもっと長鎖のハロアルカンも代謝で短くなるのかな。

84 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 10:13:02
でも両端フッ素な1,2ジフルオロエタンはほぼ無毒なんだよな。
mouse LC50 inhalation 977gm/m3/2H (977000mg/m3)
rat LCLo inhalation 75ppm/4H (75ppm)
差が大きいが。

85 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 13:53:21
5-フルオロヘキサン酸が有毒なのに付いては半世紀前の論文にあるが、なぜ末端位でないのかについては載ってないみたい。

86 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 16:54:09
上に出てたフルオロ酢酸メチルが致死量0.1ppmとかってのはどう見ても間違いだろう。
1週間もその濃度を吸い続けたなら分からんが、それじゃ軍用にならないし。
ちょっと検索したら0.1mg/lってのが出てきたが、これの誤記だとしたら1000倍の違いだ。
まあ蒸気密度不明なのでmgとppm換算率は分からないが。

それにヒトは結構耐性ある方だろう。
シアン化水素やホスゲンと同程度の毒性ではさすがに1940年代の毒ガスとしては時代遅れ過ぎる。
高価なミサイルに積んで飛ばすには少量で強力じゃないとね。

所でこれ作ったのってどこの国?


87 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 18:24:19
1 9 2 0年代及び30年代に、化学兵器としての可能性を検討された多くの新
規化学物質の中に、ホスゲンと同類のビス( トリクロロメチル) シュウ
酸塩( b i s ( t r i c h l o r o m e t h y l ) o x a l a t e)およびクロロピクリンと同類のテ
トラクロロジニトロエタン( t e t r a c h l o r o d i n i t r o e t h a n e) があった。そ
れ以外としても、二硫化デカフルオライド( d i s u l f u r d e c a f l u o r i d e ) ・
各種の砒素系びらん剤・窒素マスタード( ni t r o g e n m u s t a r d s) ・より高
次の硫化マスタード( s u l f u r m u s t a r d s) ・金属カルボニル( m e t a l l i c
c a r b o n y l s) ・カドミウム( c a d m i u m) ・セレニウム( s e l e n i u m) ・テル
リウム化合物( t e l l u r i u m c o m p o u n ds)・フルオロ酢酸( f l u o r o a c e t a t e s)・
カルバメート( カルバミン酸塩、c a r b a m a t e s) などがある。既存の化学
兵器に対して、特定の目的で何らかの優位性があると考えられて生産に
移されたものもわずかながら存在する。しかし全般的な有用性という面
で、ホスゲンやマスタードガスよりも優れていると考えられたものはな
く、第二次世界大戦開始に際して化学兵器として大量に貯蔵されていた
のは、第一次世界大戦終了時と同様この二つであった。
http://www.who.int/csr/delibepidemics/bcjapaneses.pdf

結構各国試行錯誤してたんだね。
でもフルオロ酢酸は発見が40年代だから上記は少し間違ってるかな。
ともかく、結構いろんなライバルの毒物があって、最後に勝ち残ったのがG剤やV剤だったと。
人工毒でタブン以上の毒性を持つ非神経剤ってあるんだろうか?
コリン酵素阻害ってのがやはり最強の毒性機構なのかな。

88 :あるケミストさん:2010/06/05(土) 18:43:32
セレニウム(´・ω・`)

89 :あるケミストさん:2010/06/06(日) 11:49:25
>金属カルボニル
ニッケルと鉄のカルボニルは60度くらいで自然発火するから戦場向きではないと思うけど、
それ以外に揮発性のカルボニルってあったっけ?

90 :あるケミストさん:2010/06/09(水) 13:44:22
言っとくがカルボン酸はものすごい臭いだから、そのフッ素化物も臭いがきつそう。
戦場で撒いてもすぐ防毒マスクかぶられちゃうって。

91 :あるケミストさん:2010/06/15(火) 11:19:04
ペルフルオロイソブチレンの方が人にも猛毒じゃ?
人のデータないけど、種差はすくないっぽい。

92 :あるケミストさん:2010/06/18(金) 15:16:34
マジックメチル(メチルフルオロスルホン酸)も忘れないで。

93 :あるケミストさん:2010/08/02(月) 13:47:16
>>16
東京化成で売ってなくなったな。

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