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代数的整数論 016

1 :132人目の素数さん:2009/12/29(火) 20:16:13
代数的整数論 016
Kummer ◆g2BU0D6YN2 が代数的整数論を語るスレです。

現在は代数的整数論の準備をしています。
代数的整数論のみに興味ある方はこのスレは必要になった段階で
参照することをお勧めします。
ただし、このスレが終了すると見れなくなる恐れがあるので、
適時チェックして内容をセーブしたほうが良いでしょう。

内容についてわからないことがあったら遠慮なく
質問してください。
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原則としてレスはしません(たとえそれが励ましの言葉であっても)。

過去スレ
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503 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/23(土) 19:11:53
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とし、
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。
>>502より、∫[ψ] f(x) dx は C のみで決まる。
よって、これを ∫[C] f(x) dx と書き f の C 上の積分と呼ぶ。

504 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 07:45:01
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C_1 と C_2 を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とし、
積 C_1C_2 (>>497)が定義されるとする。

このとき、
∫[C_1C_2] f(x) dx = ∫[C_1] f(x) dx + ∫[C_2] f(x) dx である。

証明
定義(>>497>>503)より明らかである。

505 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:12:11
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
ψ: [a, b] → U を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

φ: [c, d] → R を C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ (a, b) のとき φ’(t) < 0 であり、
b = φ(c)、a = φ(d) とする。

このとき、
∫[ψ] f(x) dx = -∫[ψφ] f(x) dx

証明
定義(>>343)より、
∫[ψφ] f(x) dx = ∫[c, d] f(ψ(φ(t)))(ψφ)’(t) dt
= ∫[c, d] f(ψ(φ(t)))ψ’(φ(t)) φ’(t) dt ← 合成写像の微分(>>58>>461)
= -∫[a, b] f(ψ(t))ψ’(t) dt ← >>425
= -∫[ψ] f(x) dx
証明終

506 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:15:06
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。

このとき、
∫[C^(-1)] f(x) dx = -∫[C] f(x) dx である。

証明
C^(-1)の定義(>>499)と>>505より明らかである。

507 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:31:14
Banach空間上における曲線上の積分(>>503)を定義したからには、
Banach空間上の微分形式を考えたくなるのは自然であろう。

508 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:33:55
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
F’をその双対空間(過去スレ009の65)とする。
即ち F’は F から K への連続な線形写像全体である。
過去スレ014の829より、F’はその標準的ノルムで Banach空間となる。

U ⊂ F を開集合とし、ω: U → F’を C^r 級写像(0 ≦ r ≦ ∞)とする。
このとき、ω を U 上の C^r 級の1次微分形式という。
ω が C^0 級のとき、ω は連続な1次微分形式ともいう。

509 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:41:46
記法
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
F’をその双対空間(過去スレ009の65)とする。
F’の元 x^* と F の元 x に対して x^*(x) を <x^*, x> または <x, x^*> と書く。

510 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:45:24
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
F’をその双対空間(過去スレ009の65)とする。
写像 α: F’×F → K を α(x^*, x) = <x^*, x> (>>509)により定義する。

このとき α は連続である。

証明
任意の (x^*, x) ∈ F’×F に対して
|α(x^*, x)| = |x^*(x)| ≦ |x^*||x|
よって、α は連続である。
証明終

511 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 08:55:51
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ: [a, b] → U をC^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
>>510より、t → <ω(ψ(t)), ψ’(t)> は [a. b] 上の連続関数である。

ω の ψ 上の積分 ∫[ψ] ω を
∫[ψ] ω = ∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt と定義する。

512 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 15:52:17
補題
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、f : U → F を C^k 級(0 ≦ k < ∞)の写像(>>100)とする。
T: F → G を連続な線型写像とする。

このとき、Tf: U → G は C^k 級である。

証明
k に関する帰納法による。
k = 0 のときは明らかである。
k ≧ 1 とする。

合成写像の微分(>>58)より
p ∈ U のとき d(Tf)(p) = dT(f(p))df(p)

一方、dT(f(p)) = T であるから
d(Tf)(p) = Tdf(p)

L(E, F) から L(E, G) への写像 α を α(S) = TS で定義する。
α は連続線型写像である。
p ∈ U のとき d(Tf)(p) = α(df(p)) である。
df は C^(k-1) 級であるから帰納法の仮定より、d(Tf) は C^(k-1) 級である。
よって、Tf は C^k 級である。
証明終

513 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 15:54:18
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G, H を K 上のノルム空間とする。
U を E の開集合とし、
f : U → F
g : U → G
をそれぞれ C^k 級(0 ≦ k < ∞)の写像(>>100)とする。
B: F×G → H を連続な双線型写像とする。
B(f, g): U → H を B(f, g)(p) = B(f(p), g(p)) により定義する。

このとき、B(f, g): U → H は C^k 級の写像である。

証明
k に関する帰納法による。
k = 0 のときは明らかである。
k ≧ 1 とする。

α: F → L(G, H) を α(x)(y) = B(x, y) により定義する。
β: G → L(F, H) を β(y)(x) = B(x, y) により定義する。
α および β は連続線型写像である。

Leibnizの公式(過去スレ014の808)より、
p ∈ U, v ∈ E のとき、
d(B(f, g))(p)(v) = B(f(p), dg(p)(v)) + B(df(p)(v), g(p))
よって、
d(B(f, g))(p)(v) = α(f(p))(dg(p)(v)) + β(g(p))(df(p)(v))

よって、
d(B(f, g))(p) = α(f(p))dg(p) + β(g(p))df(p)
p → α(f(p)) は f と連続線型写像 α の合成であるから>>512より C^k 級である。

(続く)

514 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 15:55:01
>>513の続き

L(E, G)×L(G, H) から L(E, H) への写像 (T, S) = ST は連続線型写像であるから
帰納法の仮定より p → α(f(p))dg(p) は C^(k-1) 級である。

同様に p → β(g(p))df(p) は C^(k-1) 級である。

よって、p → d(B(f, g))(p) は C^(k-1) 級である。
よって、p → B(f, g)(p) は C^k 級である。
証明終

515 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 16:03:18
命題
K を実数体または複素数体とする。
E, F, G を K 上のノルム空間とする。
U ⊂ E と V ⊂ F をそれぞれ E と F の開集合とする。
f : U → V
g : V → G
をそれぞれ C^k 級(0 ≦ k < ∞)の写像(>>100)とする。

このとき合成写像 gf: U → G は C^k 級である。

証明
k に関する帰納法による。
k = 0 のときは明らかである。
k ≧ 1 とする。

合成写像の微分公式(>>58)より
p ∈ U のとき d(gf)(p) = dg(f(p))df(p)

dg は C^(k-1) 級であるから帰納法の仮定より、p → dg(f(p)) は C^(k-1) 級である。

L(E, F)×L(F, G) から L(E, F) への写像 (T, S) = ST は連続線型写像であるから
>>513より、p → dg(f(p))df(p) は C^(k-1) 級である。
よって、gf: U → G は C^k 級である。
証明終

516 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 16:20:21
定義
K を実数体または複素数体とする。
E と F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
V ⊂ E および U ⊂ F をそれぞれ E と F の開集合とする。
ω を U 上の C^k 級(0 ≦ k ≦ ∞)の1次微分形式(>>508)とする。
f: V → U を C^(k+1) 級(k = ∞のときは C^∞級)の写像とする。

各 p ∈ V に対して df(p) (>>40) は L(E, F) の元である。
一方、ω(f(p)) ∈ L(F, K) である。
よって、ω(f(p))df(p) ∈ L(E, K)

L(E, F)×L(F, K) から L(E, K) への写像 (T, S) = ST は連続線型写像であるから
>>513より、p → ω(f(p))df(p) は C^k 級である。

よって、p → ω(f(p))df(p) は V 上の C^k 級の1次微分形式である。
これを f^*(ω) と書き引き ω の f による引き戻し(pull-back)と呼ぶ
(過去スレ015の165参照)。

517 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 17:40:15
命題
K を実数体または複素数体とする。
E と F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
V ⊂ E および U ⊂ F をそれぞれ E と F の開集合とする。
ω を U 上の C^k 級(0 ≦ k ≦ ∞)の1次微分形式(>>508)とする。
f: V → U を C^(k+1) 級(k = ∞のときは C^∞級)の写像とする。
f^*(ω) (>>516) は C^k 級である(>>516)。

φ: [a, b] → V を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
合成写像の微分公式(>>58>>439>>442)より、
各 t ∈ [a, b] において、(fφ)’(t) = df(φ(t))φ’(t)
f は少なくとも C^1 級であるから fφ: [a, b] → U は
C^1 級のパラメータ付き曲線である。
よって、∫[φ] f^*(ω) および ∫[fφ] ω が定義される(>>511)。

このとき、∫[φ] f^*(ω) = ∫[fφ] ω である。

証明
∫[φ] f^*(ω)
= ∫[a, b] <ω(f(φ(t)))df(φ(t)), φ’(t)> dt
= ∫[a, b] <ω(f(φ(t)), df(φ(t))(φ’(t))> dt
= ∫[a, b] <ω(f(φ(t)), (fφ)’(t)> dt
= ∫[fφ] ω
証明終

518 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 17:58:14
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ: [a, b] → U を区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

定義(>>486)より、[a, b] の分点 a = t_0 < t_1 < . . . < t_n = b があり、
ψ’(t) は各区間 [t_(i-1), t_i] で C^1 級(>>325)である。
>>510より、t → <ω(ψ(t)), ψ’(t)> は [t_(i-1), t_i] 上の連続関数である。

よって、t → <ω(ψ(t)), ψ’(t)> は [a, b] において、
有限個の点 t_1, . . ., t_(n-1) を除いて連続であるから
Lebesgue可測(過去スレ008の176)である。

t → <ω(ψ(t)), ψ’(t)> は は各区間 [t_(i-1), t_i] で積分可能であるから
[a, b] 上でも積分可能である。
よって、∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt が意味を持ち
∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt = Σ∫[t_(i-1), t_i] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt
となる。

∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt を ∫[ψ] ω と書き、ω の ψ 上の積分と言う。

519 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 18:12:25
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ: [a, b] → U を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
>>511により、∫[ψ] ω が定義される。

[c, d] を実数体 R における有限区間とし、
φ: [c, d] → R を C^1 級(>>325)の写像で、
φ([c, d]) ⊂ [a, b] で、
a = φ(c)、b = φ(d) とする。

このとき、
∫[ψ] ω = ∫[ψφ] ω

証明
合成写像の微分公式(>>58>>439>>442)より、
各 t ∈ [a, b] において、(ψφ)’(t) = ψ’(φ(t))φ’(t)

これと1変数の積分の変数変換公式(>>407)より、

∫[ψφ] ω
= ∫[c, d] <ω(ψ(φ(t))), (ψφ)’(t)> dt
= ∫[c, d] <ω(ψ(φ(t))), ψ’(φ(t))φ’(t)> dt
= ∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt
= ∫[ψ] ω
証明終

520 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 19:57:37
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 (>>487) のとき ∫[ψ_1] ω = ∫[ψ_2] ω である。

証明
>>519より明らかである。

521 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:01:43
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 (>>488) のとき ∫[ψ_1] ω = ∫[ψ_2] ω である。

証明
>>520より明らかである。

522 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:04:28
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
C を U における区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とし、
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。
>>521より、∫[ψ] ω は C のみで決まる。
よって、これを ∫[C] ω と書き ω の C 上の積分と呼ぶ。

523 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:09:16
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
C_1 と C_2 を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とし、
積 C_1C_2 (>>497)が定義されるとする。

このとき、
∫[C_1C_2] ω = ∫[C_1] ω + ∫[C_2] ω である。

証明
定義(>>497>>522)より明らかである。

524 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:15:59
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ: [a, b] → U を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

φ: [c, d] → R を C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ (a, b) のとき φ’(t) < 0 であり、
b = φ(c)、a = φ(d) とする。

このとき、
∫[ψ] ω = -∫[ψφ] ω

証明
定義(>>511)より、
∫[ψφ] ω = ∫[c, d] <ω(ψ(φ(t))), (ψφ)’(t)> dt
= ∫[c, d] <ω(ψ(φ(t))), ψ’(φ(t)) φ’(t)> dt ← 合成写像の微分(>>58>>461)
= -∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt ← >>425
= -∫[ψ] ω
証明終

525 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:17:24
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。

このとき、
∫[C^(-1)] ω = -∫[C] ω である。

証明
C^(-1)の定義(>>499)と>>524より明らかである。

526 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:26:26
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を C^k 級(1 ≦ k ≦ ∞)の関数とする。
p ∈ U に対して df(p) ∈ L(F, K) であり、
p → df(p) は C^(k-1) 級(k = ∞のときはC^∞級)である。
よって、df は U 上のC^(k-1) 級(k = ∞のときはC^∞級)の
1次微分形式(>>508)である。

527 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:28:55
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の C^k 級(0 ≦ k ≦ ∞)の
1次微分形式(>>508)とする。
ω = df となる C^(k+1) 級(k = ∞のときはC^∞級)の関数 f: U → K があるとき
ω を完全であるという。
このとき、f を ω のポテンシャル関数または原始関数という。

528 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:42:12
補題
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ψ: [a, b] → U を区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。
a < c < b となる任意の c に対して ψ の [a, c] への制限を ψ_1 とし、
ψ の [c, b] への制限を ψ_2 とする。

このとき、
∫[ψ] ω = ∫[ψ_1] ω + ∫[ψ_2] ω である。

証明
定義(>>486)より、[a, b] の分点 a = t_0 < t_1 < . . . < t_n = b があり、
ψ は各区間 [t_(i-1), t_i] で C^1 級(>>325)である。
ψ の定義域を [t_(i-1), t_i] に制限したものを φ_i とおく。
c ∈ [t_(k-1), t_k] となる k がある。

c = t_(k-1) または c = t_k の場合は命題の主張は明らかである。

よって、t_(k-1) < c < t_k と仮定する。
区間 [t_(k-1), t_k] は [t_(k-1), c] と [c, t_k] に分割され、
ψ は [t_(k-1), c] および [c, t_k] で C^1 級である。
よって、この場合も命題の主張は明らかである。
証明終

529 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 20:50:13
補題
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を C^1 級の関数とする。
ψ: [a, b] → U を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

このとき、
∫[ψ] df = f(ψ(b)) - f(ψ(a)) である。

証明
∫[ψ] df = ∫[a, b] <df(ψ(t)), ψ’(t)> dt ← >>511
= ∫[a, b] df(ψ(t))(ψ’(t)) dt ← >>509
= ∫[a, b] d(fψ)/dt dt = f(ψ(b)) - f(ψ(a)) ← >>337
証明終

530 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 21:23:02
命題
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を C^1 級の関数とする。
ψ: [a, b] → U を区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

このとき、
∫[ψ] df = f(ψ(b)) - f(ψ(a)) である。

証明
定義(>>486)より、[a, b] の分点 a = t_0 < t_1 < . . . < t_n = b があり、
ψ は各区間 [t_(i-1), t_i] で C^1 級(>>371)である。
ψ の [t_(i-1), t_i] への制限を ψ_i とする。

>>528より、∫[ψ] df = Σ∫[ψ_i] df である。
>>529より、各 i に対して ∫[ψ_i] df = f(ψ(t_i)) - f(ψ(t_(i-1))) である。
よって、
∫[ψ] df = Σ∫[ψ_i] df = Σ(f(ψ(t_i)) - f(ψ(t_(i-1))) = f(ψ(b)) - f(ψ(a))
証明終

531 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 21:50:53
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。
p を F の任意の点とする。
任意の実数 r > 0 に対して
U(p, r) = {x ∈ F; |x - p| < r} とおく。

このとき U(p, r) は凸(過去スレ008の424)である。

証明
U(p, r) の任意の2点 x, y と
λ ≧ 0, μ ≧ 0, λ + μ = 1 となる任意の λ, μ に対して

|λx + μy - p|
= |λ(x - p) + μ(y - p)|
≦ λ|x - p| + μ|y - p| < (λ + μ)r = r

よって、λx + μy ∈ U(p, r)
よって、U(p, r) は凸である。
証明終

532 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 21:54:31
補題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
p を U の任意の点とする。

このとき p の開近傍 V ⊂ U があり、V 内の任意の2点 x, y は
V 内の C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)で結ばれる。
即ち、C^1 級のパラメータ付き曲線 ψ: [a, b] → V があり、
x = ψ(a) かつ y = ψ(b) となる。

証明
>>531より明らかである。

533 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 22:05:22
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。
U ⊂ F を連結開集合とする。

このとき、U の任意の2点は区分的に C^1 級の曲線(>>493)で結ばれる。

証明
U の任意の点 p を固定する。
p と区分的に C^1 級の曲線(>>493)で結ばれる点の全体を V とする。
>>491>>532より U は開集合である。

同様に U - V は開集合である。
U は連結で V は空でないから U = V でなければならない。
証明終

534 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 22:09:03
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。
U ⊂ F を連結開集合とする。
f: U → K を C^1級の関数とする。

U の各点 p で df(p) = 0 なら f は定数である。

証明
>>530>>533より明らかである。

535 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 22:14:54
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ω が完全(>>527)であれば U 上の区分的に C^1 級の任意の閉曲線(>>495) C に対して
∫[C] ω = 0 となる。

証明
ω = df となる C^1 級の関数 f: U → K がある。
>>530より、区分的に C^1 級の任意の曲線(>>493) C に対して
∫[C] ω = f(q) - f(p) である。
ここで、p と q はそれぞれ C の始点および終点である。
よって、C が閉曲線、即ち p = q であれば ∫[C] ω = 0
証明終

536 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 22:18:06
>>534の修正

命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を連結開集合とする。
f: U → K を C^1級の関数とする。

U の各点 p で df(p) = 0 なら f は定数である。

証明
>>530>>533より明らかである。

537 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 22:19:02
>>535の修正

命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
ω が完全(>>527)であれば U 上の区分的に C^1 級の任意の閉曲線(>>495) C に対して
∫[C] ω = 0 となる。

証明
ω = df となる C^1 級の関数 f: U → K がある。
>>530より、区分的に C^1 級の任意の曲線(>>493) C に対して
∫[C] ω = f(q) - f(p) である。
ここで、p と q はそれぞれ C の始点および終点である。
よって、C が閉曲線、即ち p = q であれば ∫[C] ω = 0
証明終

538 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/24(日) 22:23:04
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
U 上の区分的に C^1 級の任意の閉曲線(>>495) C に対して ∫[C] ω = 0 とする。
p と q を M の2点とする。
C_1 と C_2 をそれぞれ p を始点とし、q を終点とする
U 上の区分的に C^1 級の曲線とする。

このとき、∫[C_1] ω = ∫[C_2] ω である。

証明
C_1(C_2)^(-1) は閉曲線であるから仮定より、∫[C_1(C_2)^(-1)] ω = 0 である。
一方、>>523>>525より ∫[C_1(C_2)^(-1)] ω = ∫[C_1] ω - ∫[C_2] ω である。
よって、∫[C_1] ω = ∫[C_2] ω である。
証明終

539 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 07:34:51
命題(>>471の拡張)
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を連結開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。
U 上の区分的に C^1 級の任意の閉曲線(>>495) C に対して
∫[C] ω = 0 となるとする。

このとき ω は完全(>>527)である。

証明
U の任意の点 p を固定する。
U の任意の点 x に対して f(x) = ∫[C] ω とおく。
ここで、C は p を始点とし、x を終点とする
U 上の区分的に C^1 級の曲線(>>493)である。
U は連結だから>>538よりこのような曲線は必ず存在する。
しかも>>470より、f(x) は C の選び方によらず p のみで定まる。

df = ω を証明すれば良い。

x_0 を U の任意の点とする。
r > 0 を V = {x ∈ F; |x - x_0| < r} ⊂ U となるようにとる。
|h| < r となる h ∈ F と t ∈ [0, 1] に対して
ψ(t) = x_0 + th とおく。
ψ: [0, 1] → V は x_0 と x_0 + h を結ぶ
C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)である。
ψ が定めるC^1 級の曲線(>>492)を L とおく。

p と x_0 を結ぶ U 上の区分的に C^1 級の曲線のひとつを C_0 とする。
f(x_0 + h) = ∫[C_0L] ω = ∫[C_0] ω + ∫[L] ω = f(x_0) + ∫[L] ω
よって、
f(x_0 + h) - f(x_0) = ∫[L] ω である。
(続く)

540 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 07:35:57
>>539の続き

∫[L] ω = ∫[ψ] ω = ∫[0, 1] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt
= ∫[0, 1] <ω(x_0 + th), h> dt

よって、
|f(x_0 + h) - f(x_0) - <ω(x_0), h>|
= |∫[0, 1] <ω(x_0 + th) - ω(x_0), h> dt|
≦ ∫[0, 1] |<ω(x_0 + th) - ω(x_0), h>| dt

ω は x_0 で連続だから、
任意の ε > 0 に対して 0 < δ < r となる δ があり、
|h| < δ なら各 i に対して |ω(x_0 + th) - ω(x_0))| < ε

よって、|h| < δ なら
|<ω(x_0 + th) - ω(x_0), h>| ≦ |ω(x_0 + th) - ω(x_0))||h| < ε|h|

よって、
|f(x_0 + h) - f(x_0) - <ω(x_0), h>| ≦ ε|h|

よって、df(x_0) = ω(x_0)

x_0 は U の任意の点だから df = ω である。
証明終

541 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 09:29:40
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、ω を U 上の連続な1次微分形式(>>508)とする。

U の任意の点 p に対して p の開近傍 V ⊂ U と
V 上の C^1 級の関数 f: V → K があり、
V 上で df = ω となるとき、ω を局所的に完全であるという。

542 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 10:05:28
K を実数体または複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の連続関数とする。
1次微分形式(>>508) ω = f(x)dx を考える。
x ∈ U と v ∈ K に対して、<ω(x), v> = f(x)v である。

ψ: [a, b] → U をC^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
>>511より、
∫[ψ] ω = ∫[a, b] <ω(ψ(t)), ψ’(t)> dt
= ∫[a, b] f(ψ(t))ψ’(t) dt

この右辺は>>343の ∫[ψ] f(x) dx である。

即ち、>>343において F = K の場合は ∫[ψ] f(x) dx は
1次微分形式 ω = f(x)dx の積分(>>508)と一致する。

543 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 10:07:35
>>542
>1次微分形式 ω = f(x)dx の積分(>>508)と一致する。

1次微分形式 ω = f(x)dx の積分(>>511)と一致する。

544 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 10:20:04
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の連続関数とする。
1次微分形式(>>508) ω = f(z)dz を考える。
ψ: [a, b] → U をC^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
∫[ψ] f(z) dz が定義される(>>542)。

f(z) = P(x, y) + iQ(x, y) とおく。

u, v ∈ R のとき
<f(z)dz, u + vi> = (P + iQ)(u + vi) = Pu - Qv + i(Qu + Pv)

よって、
f(z)dz = (P + iQ)(dx + idy) = Pdx - Qdy + i(Qdx + Pdy)

よって、
∫[ψ] f(z) dz = ∫[ψ] (Pdx - Qdy) + i∫[ψ] (Qdx + Pdy)

これは>>481で導いたものと同じである。

545 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 10:36:04
命題(Cauchyの定理の特別な場合)
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の C^1 級の関数とする。
[a, b] と [c, d] を R の有限閉区間とし、S = [a, b]×[c, d] ⊂ U とする。
S の境界を C とする。
ここで、C は正の向き(反時計回り)にとる。

このとき、
∫[C] f(z) dz = 0

証明
f(z) = P(x, y) + iQ(x, y) とおく。
>>544より、
∫[C] f(z) dz = ∫[C] (Pdx - Qdy) + i∫[C] (Qdx + Pdy)

Cauchy-Riemannの関係式(>>482)より、P, Q は C^1 級である。
よって、Green の公式(>>475)が使えて、
∫[C] (Pdx - Qdy) = ∬[S] (-∂Q/∂x - ∂P/∂y) dxdy
∫[C] (Qdx + Pdy) = ∬[S] (∂P/∂x - ∂Q/∂y) dxdy

Cauchy-Riemannの関係式(>>482)より、
∂P/∂x = ∂Q/∂y
∂P/∂y = -∂Q/∂x

よって、
∫[C] (Pdx - Qdy) = 0
∫[C] (Qdx + Pdy) = 0

よって、
∫[C] f(z) dz = 0
証明終

546 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 12:05:43
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の C^1 級の関数とする。
ψ: [a, b] → U を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

このとき、
∫[ψ] f’(z) dz = f(ψ(b)) - f(ψ(a)) である。

証明
df = f’(z) dz (>>542参照)であるから、>>529を F = K の場合に適用すればよい。

547 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 12:08:17
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の C^1 級の関数とする。
ψ: [a, b] → U を区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

このとき、
∫[ψ] df = f(ψ(b)) - f(ψ(a)) である。

証明
>>546>>530による。

548 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 12:12:26
>>547の修正

命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の C^1 級の関数とする。
ψ: [a, b] → U を区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

このとき、
∫[ψ] f’(z) dz = f(ψ(b)) - f(ψ(a)) である。

証明
>>546>>530による。

549 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 12:13:58
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の C^1 級の関数とする。

このとき、U 上の区分的に C^1 級の任意の閉曲線(>>495) C に対して
∫[C] f’(z) dz = 0 となる。

証明
ω = df となる C^1 級の関数 f: U → K がある。
>>548より、区分的に C^1 級の任意の曲線(>>493) C に対して
∫[C] f’(z) dz = f(q) - f(p) である。
ここで、p と q はそれぞれ C の始点および終点である。
よって、C が閉曲線、即ち p = q であれば ∫[C] f’(z) dz = 0
証明終

550 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 12:28:56
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のノルム空間とする。
U ⊂ F を開集合とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。
ψ: [a, b] → U をその代表とする。
ψ([a, b]) は C のみにより決まる。
ψ([a, b]) を |C| と書く。

551 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 13:04:05
定義
X を位相空間とし、Y を一様空間(過去スレ006の194)とする。
F(X, Y) を X から Y への写像全体とする。
Σ を X のコンパクト部分集合全体とする。
F(X, Y) の点列 (f_n), n = 1, 2, . . . が Σ-収束の一様構造(過去スレ007の150)で
f ∈ F(X, Y) に収束するとき
(f_n) は f にコンパクト一様収束または広義一様収束するという。

552 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 13:22:29
命題(過去スレ007の169の言い換え)
X を局所コンパクト空間(過去スレ006の128)とし、
Y を一様空間(過去スレ006の194)とする。
F(X, Y) を X から Y への写像全体とする。
C(X, Y) を X から Y への連続写像全体とする。
C(X, Y) の点列 (f_n), n = 1, 2, . . . が f ∈ F(X, Y) に
コンパクト一様収束(>>551)するとする。

このとき、f ∈ C(X, Y) である。

証明
F(X, Y) におけるコンパクト収束の一様構造(過去スレ007の168)で
(f_n) は f に収束する。
一方、過去スレ007の169より、
C(X, Y) は F(X, Y) のコンパクト収束の位相(過去スレ007の168)で閉である。
よって、f ∈ C(X, Y) である。
証明終

553 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 16:54:05
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
ψ: [a, b] → U を C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

∫[a, b] |ψ’(t)| dt を ψ の長さという(>>329, >>338参照)。

554 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 17:10:45
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
L_1 および L_2 をそれぞれ ψ_1 と ψ_2 の長さ(>>553)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 のとき(>>487)、L_1 = L_2 である。

証明
ψ_2 = ψ_1φ となる φ がある。
ここで、φ: [c, d] → R は C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ [c, d] のとき φ’(t) > 0 であり、
a = φ(c)、b = φ(d) となる。

>>409より、[a, b] = φ([c, d]) である。

合成写像の微分(>>55>>365>>368)より、
各 t ∈ [a, b] において、(ψφ)’(t) = ψ’(φ(t))φ’(t)

これと1変数の積分の変数変換公式(>>407)より、
L_1 = ∫[a, b] |ψ’(t)| dt
= ∫[c, d] |ψ’(φ(t))|φ’(t) dt
= ∫[c, d] |ψ’(φ(t))φ’(t)| dt ← φ’(t) > 0 より
= ∫[c, d] |(ψφ)’(t)| dt = L_2
証明終

555 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 19:10:46
>>554の修正

命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。
L_1 および L_2 をそれぞれ ψ_1 と ψ_2 の長さ(>>329)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 のとき(>>487)、L_1 = L_2 である。

証明
>>338より、
L_1 = ∫[a, b] |(ψ_1)’(t)| dt かつ L_2 = ∫[c, d] |(ψ_2)’(t)| dt である。

ψ_1 ≡ ψ_2 より、ψ_2 = ψ_1φ となる φ がある。
ここで、φ: [c, d] → R は C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ [c, d] のとき φ’(t) > 0 であり、a = φ(c)、b = φ(d) となる。
>>409より、[a, b] = φ([c, d]) である。

合成写像の微分(>>55>>365>>368)より、
各 t ∈ [a, b] において、(ψ_1φ)’(t) = (ψ_1)’(φ(t))φ’(t)

これと1変数の積分の変数変換公式(>>407)より、
L_1 = ∫[a, b] |(ψ_1)’(t)| dt
= ∫[c, d] |(ψ_1)’(φ(t))|φ’(t) dt
= ∫[c, d] |(ψ_1)’(φ(t))φ’(t)| dt ← φ’(t) > 0 より
= ∫[c, d] |((ψ_1)φ)’(t)| dt
= ∫[c, d] |(ψ_2)’(t)| dt
= L_2
証明終

556 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 19:28:14
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。
L_1 および L_2 をそれぞれ ψ_1 と ψ_2 の長さ(>>329)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 のとき(>>488)、L_1 = L_2 である。

証明
>>488より、
[a, b] の分点: a = t_0 < t_1 < . . . < t_n = b および
[c, d] の分点: c = s_0 < s_1 < . . . < s_n = d
があり、次の条件を満たす。

ψ_1 は各 [t_(i-1), t_i] で C^1 級であり、
ψ_2 は各 [s_(i-1), s_i] で C^1 級である。、
ψ_1 の [t_(i-1), t_i] への制限を ψ_(1, i) とし、
ψ_2 の [s_(i-1), s_i] への制限を ψ_(2, i) とする。
このとき、各 i に対して、ψ_(1, i) と ψ_(2, i) は同値(>>487)となる。

ψ_(1, i) の長さを L_(1, i) とし、ψ_(2, i) の長さを L_(2, i) とする。

>>333より、
L_1 = ΣL_(1, i)
L_2 = ΣL_(2, i)
である。

>>555より、L_(1, i) = L_(2, i) である。
よって、L_1 = L_2 である。
証明終

557 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 20:16:25
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。
ψ: [a, b] → U をその代表とする。
>>556より ψ の長さは C のみで決まる。
これを C の長さと言う。

558 :132人目の素数さん:2010/01/25(月) 20:18:13
  i----------┐   !^゙| i-'、    l''''l      ./'''l
  | .r‐'j .i'''''j .|   ! | ヽ ゙L .__! |____ l,゙,゙,゙,゙,゙゛ ,゙,゙,゙,゙,゙,゙,゙,゙|
  | .,゙,゙,゙ .,゙,゙,゙  li---┘└-`-. .!,,,,,,,,,,,,.  !.,,,,,,,,,,,,| .!,,,,,,,,,,,,,,,,,,
  | .!,,,,,! .!,,,,} l!''''''''>  l'''''''''′   ./ / .!........ , ,,................ !
  |..........、 ,,..........ゝ  .,!  !         / / .i''''''''''''′゙‐'''''''''''''''''i
  .l''''''''''''′゙''''''''''''l  / ,i、..l,     /   . l.`^^^゙7 /^^^^| .!^"
  .`゙゙゙゙゙゙,゙| .l二`- ! / / .ヽ .\   /   .ト、゙メ'''''''" "'''''''''″ ゙''''!
 .l____,゙,゙,,,,........--¬ ,,,ノ゛  ヽ,,./ . 〈, ./! | ヽ-~゙./ /゙二 ゙̄! 厂
   / ゙')  l"~!、  <゙~'、  /゛ヽ    ! |  / / .ヽ .\ ! |
  / . /    l .l  .ヽ .ヽ  .ヽ l    ! |  .`'-'"   .゙'l―′.!
  `'''゛    `'"   .゙''´   "″   .゙''''′       .`''''''''"

559 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/25(月) 20:48:07
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。

このとき、C^(-1) (>>499) の長さ(>>557)は C の長さに等しい。

証明
C の長さを L とし、C^(-1) の長さを L’とする。

C は C^1級の曲線(>>492)と仮定してよい。
ψ: [a, b] → U をその代表とする。

φ: [c, d] → R を C^1 級(>>325)の写像で、
各 t ∈ [c, d] に対して φ’(t) < 0 であり、
b = φ(c)、a = φ(d) とする。

ψφ: [c, d] → U は C^(-1) の代表である。

L’= ∫[c, d] |(ψφ)’(t)| dt ← >>338
= ∫[c, d] |(ψ(φ(t))φ’(t)| dt ← 合成写像の微分(>>55>>365>>368)
= -∫[c, d] |(ψ(φ(t))|φ’(t) dt ← φ’(t) < 0 だから
= ∫[a, b] |ψ’(t)| dt ← >>425
= L
証明終

560 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 08:09:07
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とする。
C_1 と C_2 を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とし、
積 C_1C_2 (>>497)が定義されるとする。

C_1 と C_2 の長さ(>>557)をそれぞれ L_1 と L_2 とし、
C_1C_2 の長さ(>>557)を L とする。

このとき、L = L_1 + L_2 である。

証明
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
それぞれ C_1 と C_2 の代表とする。
>>497より、任意の実数 u < w < v に対して、
区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486) ψ: [u, v] → U で
C を代表するものがあり、
ψ_1 ≡ ψ|[u, w] かつ ψ_2 ≡ ψ|[w, v] となる。

>>556>>342より、
L = ∫[u, v] |ψ’(t)| dt
L_1 = ∫[u, w] |ψ’(t)| dt
L_2 = ∫[w, v] |ψ’(t)| dt

よって、L = L_1 + L_2
証明終

561 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 08:27:11
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の連続関数とする。
C を U における C^1級の曲線(>>492)とする。
L を C の長さ(>>557)とし、
M = sup {|f(z)|; z ∈ |C| (>>550)} とおく。

このとき、
|∫[C] f(z) dz| ≦ ML

証明
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。
>>542および>>522より、
∫[C] f(z) dz = ∫[ψ] f(z) dz

>>511より、
∫[ψ] f(z) dz = ∫[a, b] f(ψ(t))ψ’(t) dt

よって、
|∫[C] f(z) dz| = |∫[a, b] f(ψ(t))ψ’(t) dt|
≦ ∫[a, b] |f(ψ(t))||ψ’(t)| dt
≦ M∫[a, b] |ψ’(t)| dt
= ML ← >>338より
証明終

562 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 08:45:29
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の連続関数とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。
L を C の長さ(>>557)とし、
M = sup {|f(z)|; z ∈ |C| (>>550)} とおく。

このとき、
|∫[C] f(z) dz| ≦ ML

証明
C = C_1C_2. . .C_n (>>497)と書ける。
ここで各 C_i はC^1級の曲線(>>492)である。
各 C_i の長さを L_i とする。

>>523より、
∫[C] f(z) dz = Σ∫[C_i] f(z) dz

よって、>>561より、
|∫[C] f(z) dz| ≦ Σ|∫[C_i] f(z) dz| ≦ MΣL_i

一方、>>560より、L = ΣL_i
よって、
|∫[C] f(z) dz| ≦ ML
証明終

563 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 08:58:17
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とする。
(f_n), n = 1, 2, . . . を連続関数 f_n: U → K の列とする。
C を U 上の区分的に C^1 級の曲線(>>493)とする。
f: U → K を写像とし、
(f_n) が U 上で f にコンパクト一様収束(>>551)するとする。
>>552より f は連続であるから ∫[C] f(z) dz (>>503) が定義される。

このとき、
lim ∫[C] f_n(z) dz = ∫[C] f(z) dz

証明
C の長さ(>>557)を L とする。
|C| はコンパクトであるから |C| 上で (f_n) は f に一様収束する。
よって、任意の ε > 0 に対して整数 n_0 ≧ 1 があり、n ≧ n_0 なら
|C| 上で |f(z) - f_n(z)| < ε となる。

>>562より、n ≧ n_0 のとき、
|∫[C] f(z) dz - ∫[C] f_n(z) dz| = |∫[C] (f(z) - f_n(z)) dz| ≦ εL
証明終

564 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 09:20:29
命題(1変数の収束べき級数に対するCauchyの定理)
K を複素数体とする。
f(z) = Σc_nz^n を K 上の1変数の収束べき級数する。
即ち、f ∈ K{{X}} (>>275) とする。
r (0 < r ≦ ∞) を f(z) の収束半径とする。
>>284より、C(f) = {z ∈ K; |z| < r} である。

このとき C(f) における任意の区分的に C^1 級の閉曲線(>>495) C に対して、
∫[C] f(z) dz = 0 である。

証明
任意の整数 n ≧ 0 に対して、c_n(z^(n+1)/(n + 1))’= c_nz^n である。
>>549より、K における区分的に C^1 級の任意の閉曲線 C に対して
∫[C] c_nz^n dz = 0 となる。

一方、>>282より、Σc_nz^n は C(f) に含まれる任意のコンパクト集合上で
一様に絶対収束する。

よって、>>563より、
C(f) における任意の区分的に C^1 級の閉曲線(>>495) C に対して、
∫[C] f(z) dz = 0 である。
証明終

565 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 09:25:17
>>564>>545を使っても証明出来るが、>>564の証明のほうが直接的だろう。

566 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 09:54:39
補題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の C^1 級の関数とする。
[a, b] と [c, d] を実数体 R の有限閉区間とし、B = [a, b]×[c, d] ⊂ U とする。
B の境界を正の向きにとりそれを C とする。
[a, b] と [c, d] をそれぞれ2等分することにより、
B を4つの長方形 B_1, . . ., B_4 に分割する。
各 B_i の境界を正の向きにとりそれを C_i とする。

このとき、
∫[C] f(z) dz = Σ∫[C_i] f(z) dz

証明
U 内の有向線分 M に対して
>>525より、∫[M^(-1)] f(z) dz = -∫[M] f(z) dz
よって、B_i の辺上での互いに逆方向の積分は打ち消しあう。
これから補題の主張は(図を描くことにより)自明であろう。
証明終

567 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 11:31:45
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
ψ: [a, b] → U を区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

∫[a, b] f(ψ(t))|ψ’(t)| dt を ∫[ψ] f(x) ds と書き
f の ψ 上の弧長に関する積分という。

568 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 11:57:58
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>487)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 (>>488) のとき ∫[ψ_1] f(x) ds = ∫[ψ_2] f(x) ds である。

証明
ψ_1 ≡ ψ_2 より、ψ_2 = ψ_1φ となる。
ここで、φ: [c, d] → R は C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ [c, d] のとき φ’(t) > 0 であり、
a = φ(c)、b = φ(d) である。

>>409より、[a, b] = φ([c, d]) である。

合成写像の微分公式(>>58>>439>>442)より、
各 t ∈ [c, d] において、(ψ_1φ)’(t) = (ψ_1)’(φ(t))φ’(t)

これと1変数の積分の変数変換公式(>>407)より、

∫[ψ_2] f(x) ds
= ∫[ψ_1φ] f(x) ds ← >>567
= ∫[c, d] f(ψ_1(φ(t)))|(ψ_1φ)’(t)| dt
= ∫[c, d] f(ψ_1(φ(t)))|(ψ_1)’(φ(t))φ’(t)| dt ← 合成写像の微分公式
= ∫[c, d] f(ψ_1(φ(t)))|(ψ_1)’(φ(t))|φ’(t) dt ← φ’(t) > 0 であるから
= ∫[a, b] f(ψ_1(t))|(ψ_1)’(t)| dt ← >>407
= ∫[ψ_1] f(x) ds ← >>567
証明終

569 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 12:02:03
>>568の修正

命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 (>>487) のとき ∫[ψ_1] f(x) ds = ∫[ψ_2] f(x) ds である。

証明
ψ_1 ≡ ψ_2 より、ψ_2 = ψ_1φ となる。
ここで、φ: [c, d] → R は C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ [c, d] のとき φ’(t) > 0 であり、
a = φ(c)、b = φ(d) である。

>>409より、[a, b] = φ([c, d]) である。

合成写像の微分公式(>>58>>439>>442)より、
各 t ∈ [c, d] において、(ψ_1φ)’(t) = (ψ_1)’(φ(t))φ’(t)

これと1変数の積分の変数変換公式(>>407)より、

∫[ψ_2] f(x) ds
= ∫[ψ_1φ] f(x) ds ← >>567
= ∫[c, d] f(ψ_1(φ(t)))|(ψ_1φ)’(t)| dt
= ∫[c, d] f(ψ_1(φ(t)))|(ψ_1)’(φ(t))φ’(t)| dt ← 合成写像の微分公式
= ∫[c, d] f(ψ_1(φ(t)))|(ψ_1)’(φ(t))|φ’(t) dt ← φ’(t) > 0 であるから
= ∫[a, b] f(ψ_1(t))|(ψ_1)’(t)| dt ← >>407
= ∫[ψ_1] f(x) ds ← >>567
証明終

570 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 14:27:43
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
ψ_1: [a, b] → U と ψ_2: [c, d] → U を
区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とする。

ψ_1 ≡ ψ_2 (>>488) のとき ∫[ψ_1] f(x) ds = ∫[ψ_2] f(x) ds である。

証明
>>569より明らかである。

571 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 14:31:43
定義
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C を U における区分的に C^1 級のパラメータ付き曲線(>>486)とし、
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。
>>570より、∫[ψ] f(x) ds は C のみで決まる。
よって、これを ∫[C] f(x) ds と書き f の C 上の弧長に関する積分という。

572 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 15:55:38
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。

このとき、
∫[C^(-1)] f(x) ds = ∫[C] f(x) ds

証明
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。
φ: [c, d] → R を C^1 級(>>325)の写像で、
t ∈ [c, d] のとき φ’(t) < 0 であり、
a = φ(c)、b = φ(d) とする。
>>427より、[a, b] = φ([c, d]) である。

C^(-1)の定義(>>499)より、ψφ は C^(-1) の代表である。

∫[C^(-1)] f(x) ds
= ∫[c, d] f(ψ(φ(t)))|(ψφ)’(t)| dt ← >>571, >>567
= ∫[c, d] f(ψ(φ(t)))|ψ’(φ(t))φ’(t)| dt ← 合成写像の微分(>>58>>461)
= -∫[c, d] f(ψ(φ(t)))|ψ’(φ(t))|φ’(t) dt ← φ’(t) < 0 より
= ∫[a, b] f(ψ(t))|ψ’(t)| dt ← >>425
= ∫[C] f(x) ds ← >>571, >>567
証明終

573 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 16:05:35
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C_1 と C_2 を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とし、
積 C_1C_2 (>>497)が定義されるとする。

このとき、
∫[C_1C_2] f(x) ds = ∫[C_1] f(x) ds + ∫[C_2] f(x) ds である。

証明
定義(>>497>>571)より明らかである。

574 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 16:19:39
命題
K を実数体または複素数体とする。
F を K 上のBanach空間(過去スレ008の550)とする。
U ⊂ F を開集合とし、f: U → K を連続写像とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。
∫[C] f(x) dx (>>503)と ∫[C] |f(x)| ds (>>571) がそれぞれ定義される。

このとき、
|∫[C] f(x) dx| ≦ ∫[C] |f(x)| ds である。

証明
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。

|∫[C] f(x) dx|
= |∫[ψ] f(x) dx| ← >>503
= |∫[a, b] f(ψ(t))ψ’(t) dt| ← >>343
≦ ∫[a, b] |f(ψ(t))||ψ’(t)| dt
= ∫[ψ] |f(x)| ds ← >>567
= ∫[C] |f(x)| ds ← >>571
証明終

575 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 16:52:47
>>545において f は微分可能でありさえすればよい。

576 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 16:54:37
>>566の修正

補題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の連続関数とする。
[a, b] と [c, d] を実数体 R の有限閉区間とし、B = [a, b]×[c, d] ⊂ U とする。
B の境界を正の向きにとりそれを C とする。
[a, b] と [c, d] をそれぞれ2等分することにより、
B を4つの長方形 B_1, . . ., B_4 に分割する。
各 B_i の境界を正の向きにとりそれを C_i とする。

このとき、
∫[C] f(z) dz = Σ∫[C_i] f(z) dz

証明
U 内の有向線分 M に対して
>>525より、∫[M^(-1)] f(z) dz = -∫[M] f(z) dz
よって、B_i の辺上での互いに逆方向の積分は打ち消しあう。
これから補題の主張は(図を描くことにより)自明であろう。
証明終

577 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 16:56:33
命題(Cauchyの定理の特別な場合)
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の微分可能関数とする。
[a, b] と [c, d] を実数体 R の有限閉区間とし、B = [a, b]×[c, d] ⊂ U とする。
B の境界を C とする。
ここで、C は正の向き(反時計回り)にとる。

このとき、
∫[C] f(z) dz = 0

証明
C の長さを L とする。
∫[C] f(z) dz = I(B) とおく。

B を4等分してそれを B_1, . . ., B_4 とする。
各 B_i の正の向きの境界を C_i とする。
∫[C_i] f(z) dz = I(B_i) とおく。

>>576より、
I(B) = ΣI(B_i) である。
|I(B_i)|, i = 1, . . . 4 の最大を |I(B_j)| とする。
|I(B)| ≦ 4 |I(B_j)| である。
B_j を B(1) とおく。

B(1) を4等分して同じ操作を繰り返す。
|I(B)| ≦ 4^n |I(B(n))|, n = 1, 2, . . . となる。

B はコンパクトであるから ∩B(n) は空でない。
z_0 ∈ ∩B(n) とする。
z_0 ∈ B ⊂ U であるから f は z_0 で微分可能である。

(続く)

578 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 16:57:38
>>577の続き

f は z_0 で微分可能であるから、任意の ε > 0 に対して δ > 0 があり、
|z - z_0| < δ なら z ∈ U かつ
|f(z) - f(z_0) - f’(z_0)(z - z_0)| < ε|z - z_0|
となる。

n を十分大きくとれば B(n) ⊂ {z ∈ K; lz - z_0| < δ} となる。
B(n) の境界を正の向きにとったものを C(n) とする。

f(z_0) + f’(z_0)(z - z_0) は z の一次式であるから原始関数を持つ。
よって、>>549より、∫[C(n)] (f(z_0) + f’(z_0)(z - z_0)) dz = 0 である。
よって、
I(B(n) = ∫[C(n)] f(z) dz = ∫[C(n)] (f(z) - f(z_0) - f’(z_0)(z - z_0)) dz

一方、z_0 ∈ B(n) だから z ∈ B(n) のとき |z - z_0| は
B(n) の対角線の長さ以下である。
B(n) の対角線の長さは C(n) の長さ L/2^n より小さいから
|z - z_0| ≦ L/2^n

よって、
|I(B(n)| ≦ ∫[C(n)] |f(z) - f(z_0) - f’(z_0)(z - z_0)| ds
≦ ∫[C(n)] ε|z - z_0| ds
≦ ε(L/2^n) ∫[C(n)] ds
= ε(L/2^n)(L/2^n)
= ε(L/4^n)

|I(B)| ≦ 4^n |I(B(n))| であったから
|I(B)| ≦ εL

ε > 0 は任意だから I(B) = 0 である。
証明終

579 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 17:01:01
>>578
>|I(B(n)| ≦ ∫[C(n)] |f(z) - f(z_0) - f’(z_0)(z - z_0)| ds

ここで、
I(B(n) = ∫[C(n)] (f(z) - f(z_0) - f’(z_0)(z - z_0)) dz
>>574を使っている。

580 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 21:34:34
命題(開円板に対するCauchyの定理)
K を複素数体とする。
c を K の元とする。
0 < r ≦ ∞ となる実数 r に対して U(c, r) = {z ∈ K; |z - c| < r} とおく。
f: U(c, r) → K を U 上の微分可能関数とする。

このとき U(c, r) における任意の区分的に C^1 級の閉曲線(>>495) C に対して、
∫[C] f(z) dz = 0 である。

証明
>>549より、f(z) が原始関数をもつことを示せばよい。

z を U(c, r) の点とする。
z ≠ c のとき c と z を対角点とする長方形 B を考える。
B は境界も含めて U(c, r) に含まれる。
c を始点とし z を終点とする U(c, r) 上の区分的に C^1 級の曲線で
B の辺を2個連結したものが2個ある。
これを C_1, C_2 とする。
>>577より
∫[C_1(C_2)^(-1)] f(z) dz = 0

一方、
∫[C_1(C_2)^(-1)] f(z) dz
= ∫[C_1] f(z) dz + ∫[(C_2)^(-1)] f(z) dz ← >>504
= ∫[C_1] f(z) dz - ∫[C_2] f(z) dz ← >>506

よって、
∫[C_1] f(z) dz = ∫[C_2] f(z) dz である。
この共通の値を g(z) とおく。
z = c のときは g(c) = 0 とする。

(続く)

581 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/26(火) 21:36:26
>>580の続き

h ∈ K, h ≠ 0 を 0 の十分小さい近傍の元とする。
上と同様に z を始点とし z + h を終点とする
U(c, r) 上の区分的に C^1 級の曲線 C で
座標軸に平行な2個の線分からなるものがある。
>>577より
g(z + h) - g(z) = ∫[C] f(ζ) dζ である。

f は z で連続であるから任意の ε > 0 に対して δ > 0 があり、
|ζ - z| < δ なら ζ ∈ U かつ |f(ζ) - f(z)| < ε となる。
|h| < δ なら C は U(z, δ) = {ζ ∈ K; |ζ - z| < δ} に含まれる。

よって、0 < |h| < δ のとき、
|g(z + h) - g(z) - f(z)|
= |∫[C] (f(ζ) - f(z)) dζ|
≦ ∫[C] |f(ζ) - f(z)| ds ← >>574
≦ ε∫[C] ds
= ε(|Re(h)| + |Im(h)|)

よって、
g’(z) = f(z) である。
証明終

582 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 06:44:35
補題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とし、f: U → K を U 上の微分可能関数とする。
0 < r_1 < r_2 < ∞ となる実数 r_1, r_2 が与えられ
{z ∈ K; |z - c| ≦ r_2} ⊂ U とする。

円 {z ∈ K; |z - c| = r_1} と {z ∈ K; |z - c| = r_2} に
それぞれ正の向きを与えた曲線を C_1, C_2 とする。

このとき、∫[C_1] f(z) dz = ∫[C_2] f(z) dz である。

証明
C_1 と C_2 に囲まれた領域 D を考える。
即ち、D = {z ∈ K; r_1 < |z - c| < r_2} ⊂ U とする。
D は x 軸で切断することにより上下2個の領域 D_1, D_2 に分割される。
D_1, D_2 のそれぞれの境界に正の向きを与えた閉曲線を Γ_1, Γ_2 とする。

∫[Γ_1] f(z) dz + ∫[Γ_2] f(z) dz = ∫[C_1] f(z) dz - ∫[C_2] f(z) dz
である。

>>580より、
∫[Γ_1] f(z) dz = 0
∫[Γ_2] f(z) dz = 0

よって、
∫[C_1] f(z) dz = ∫[C_2] f(z) dz である。
証明終

583 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 08:30:41
>>582の修正

補題
K を複素数体とする。
c ∈ K と 0 < r < ∞ となる実数 r に対して、
U(c, r) = {z ∈ K; |z - c| < r} とおく。。
f: U(c, r) - {c} → K を微分可能関数とする。
0 < r_1 < r_2 < r となる任意の実数 r_1, r_2 をとる。
円 {z ∈ K; |z - c| = r_1} と {z ∈ K; |z - c| = r_2} に
それぞれ正の向きを与えた曲線を C_1, C_2 とする。

このとき、∫[C_1] f(z) dz = ∫[C_2] f(z) dz である。

証明
C_1 と C_2 に囲まれた領域 D を考える。
即ち、D = {z ∈ K; r_1 < |z - c| < r_2} ⊂ U とする。
D は x 軸で切断することにより上下2個の領域 D_1, D_2 に分割される。
D_1, D_2 のそれぞれの境界に正の向きを与えた閉曲線を Γ_1, Γ_2 とする。

∫[Γ_1] f(z) dz + ∫[Γ_2] f(z) dz = ∫[C_1] f(z) dz - ∫[C_2] f(z) dz
である。

Γ_1 と Γ_2 は U(c, r) に含まれるから>>580より、
∫[Γ_1] f(z) dz = 0
∫[Γ_2] f(z) dz = 0

よって、
∫[C_1] f(z) dz = ∫[C_2] f(z) dz である。
証明終

584 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 08:34:56
>>583
>即ち、D = {z ∈ K; r_1 < |z - c| < r_2} ⊂ U とする。

即ち、D = {z ∈ K; r_1 < |z - c| < r_2} とする。

585 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 08:45:31
>>583
>D は x 軸で切断することにより上下2個の領域 D_1, D_2 に分割される。

D は c を通る x 軸と水平な直線で切断することにより
上下2個の領域 D_1, D_2 に分割される。

586 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 08:53:42
>>583の証明は間違いなので後で再度証明する。

587 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 10:06:43
命題(Cauchyの定理の特別な場合(>>577)の拡張)
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とする。
I と J を実数体の有限閉区間とし、B = I×J ⊂ U とする。
B の境界に正の向きを与えた曲線を C とする。
c を B の内部にある点とし、
f: U - {c} → K は微分可能で
z → c のとき lim (z - c)f(z) = 0 とする。

このとき、
∫[C] f(z) dz = 0

証明
c を中心とする一辺の長さが λ の小正方形を B_1 とする。
B_1 の各辺を延長して B を9個の長方形 B_1, . . ., B_9 に分割する。
各 B_i の境界に正の向きを与えた曲線を C_i とする。
>>504>>506 より、∫[C] f(z) dz = Σ∫[C_i] f(z) dz である。

>>577より、i ≠ 1 のとき ∫[C_i] f(z) dz = 0 である。
よって、∫[C] f(z) dz = ∫[C_1] f(z) dz である。
よって、∫[C_1] f(z) dz = 0 を証明すればよい。

任意の ε > 0 に対して λ を十分小さくとると
z ∈ B_1 のとき |z - c||f(z)| < ε となる。
C_1 上の点 z に対して |z - c| ≧ l/2 であるから
|∫[C_1] f(z) dz|
≦ ∫[C_1] |f(z)| ds ← >>574
≦ ε∫[C_1] 1/|z - c| ds
≦ (2ε/λ)∫[C_1] ds
= (2ε/λ)(4λ) = 8ε
よって、∫[C_1] f(z) dz = 0
証明終

588 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 16:05:53
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を連結開集合とする。
f: U → K 微分可能関数とする。
U の各点 z で f’(z) = 0 なら f は定数である。

証明
f’= 0 であるから f は C^1 級である。
よって、>>536から f は定数である。
証明終

589 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 16:40:09
補題
K を実数体または複素数体とする。
I = [a, b] を実数体 R における有限閉区間とし、
f: I → K を I の各点で微分可能(>>322参照)な関数とする。
さらに、I の各点 t で f’(t) = 0 とする。

このとき、f は定数である。

証明
K が複素数体の場合は f の実部と虚部を考えることにより、
K が実数体の場合に帰着する。

>>324より、f は I 上で連続である。
よって、平均値の定理より、I の任意の2点 x < y に対して
f(x) = f(y) である。
よって、f は定数である。
証明終

590 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 16:43:53
>>589の別証
f’ = 0 だから f は C^1 級である。
よって、>>337より、I の任意の2点 x < y に対して f(x) = f(y) である。
よって、f は定数である。

591 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 16:50:32
補題
K を実数体または複素数体とする。
I = [a, b] を実数体 R における有限閉区間とし、
f: I → K と g: I → K を I の各点で微分可能(>>322参照)な関数とする。
さらに、I の各点 t で f’(t) = f(t)g’(t) とする。

このとき、c ∈ K があり、I の各点 t で f(t) = c exp(g(t)) である。

証明
h(t) = f(t)exp(-g(t)) とおく。

通常の積の微分公式と>>372より、I の各点 t で
h’(t) = f’(t)exp(-g(t)) - f(t)g’(t)exp(-g(t))
= exp(-g(t))(f’(t) - f(t)g’(t)) = 0

よって、>>589より、h は定数 c である。
よって、c = f(t)exp(-g(t))
よって、f(t) = c exp(g(t)) である。
証明終

592 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 17:06:25
補題
K を実数体または複素数体とする。
[a, b] を実数体 R における有限閉区間とし、
f: [a, b] → K を連続関数で、(a, b) の各点 t で微分可能で、f’(t) = 0 とする。

このとき、f は定数である。

証明
K が複素数体の場合は f の実部と虚部を考えることにより、
K が実数体の場合に帰着する。
よって、平均値の定理より、I の任意の2点 x < y に対して
f(x) = f(y) である。
よって、f は定数である。
証明終

593 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 17:18:02
補題
K を実数体または複素数体とする。
I = [a, b] を実数体 R における有限閉区間とし、
a = t_0 < t_1 < . . . < t_n = b を [a, b] の分点とする。
f: I → K と g: I → K を連続関数で I - {t_0, t_1, . . ., t_n} の各点で
微分可能とする。
さらに、I - {t_0, t_1, . . ., t_n} の各点 t で f’(t) = f(t)g’(t) とする。

このとき、c ∈ K があり、I の各点 t で f(t) = c exp(g(t)) である。

証明
h(t) = f(t)exp(-g(t)) とおく。
I - {t_0, t_1, . . ., t_n} の各点 t で
h’(t) = f’(t)exp(-g(t)) - f(t)g’(t)exp(-g(t))
= exp(-g(t))(f’(t) - f(t)g’(t)) = 0

よって、>>592より、各小区間 [t_(i-1), t_i] で h(t) は定数である。
h(t) は I 上で連続であるから I 上で定数 c である。
よって、I の各点 t で c = f(t)exp(-g(t))
よって、I の各点 t で f(t) = c exp(g(t)) である。
証明終

594 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 17:32:08
命題
K を複素数体とする。
K における区分的に C^1 級の閉曲線(>>495) C と
|C| (>>550) に属さない K の点 c に対して、
(1/2πi)∫[C] 1/(z - c) dz は整数である。

証明
ψ: [a, b] → U を C の代表とする。
∫[C] 1/(z - c) dz = ∫[a, b] ψ’(t)/(ψ(t) - c) dt である。

[a, b] の任意の点 t に対して
g(t) = ∫[a, t] ψ’(t)/(ψ(t) - c) dt とおく。

[a, b] の有限個の点を除いて g’(t) = ψ’(t)/(ψ(t) - c) である。
よって、>>593より定数 A があり、[a, b] の各点 t で ψ(t) - c = A exp(g(t))
c は |C| に属さないから ψ(t) ≠ c である。
よって、A ≠ c である。
C は閉曲線だから ψ(a) = ψ(b) である。
よって、A exp(g(b)) = A exp(g(a))
g(a) = 0 だから exp(g(a)) = 1 である。
よって、exp(g(b)) = 1 である。
よって、g(b) = ∫[C] 1/(z - c) dz は 2πi の整数倍である。
証明終

595 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 17:37:38
定義
>>594の整数 (1/2πi)∫[C] 1/(z - c) dz を閉曲線 C の点 c の周りの回転数と呼び、
I(C, c) と書く。

596 :132人目の素数さん:2010/01/27(水) 19:22:49

まんこ














597 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 20:30:25
補題
X, Y を位相空間とし、Z を一様空間(過去スレ006の194)とする。
f: X × Y → Z を連続写像とする。
a を Y の一点とする。
Z の任意の近縁 V と X の任意のコンパクト集合 K に対して
a の近傍 U が存在し、y ∈ U で、x ∈ K のとき、
(f(x, y), f(x, a)) ∈ V となる。

証明
過去スレ012の455で証明されているが改めて証明する。

V を Z の任意の近縁とし、K を X の任意のコンパクト集合とする。
W^2 ⊂ V となる対称近縁(過去スレ006の202) W をとる。
f は連続であるから、K の任意の元 x に対して x の近傍 W_x と a の近傍 U_x が
存在し、z ∈ W_x, y ∈ U_x のとき (f(z, y), f(x, a)) ∈ W となる。
K はコンパクトであるから有限個の W_(x_1), . . ., W_(x_n) で被覆される。
U = ∩U_(x_i) とおく。
y ∈ U で、x ∈ K のとき、x ∈ W_(x_i) となる i がある。
y ∈ U_(x_i) であるから (f(x, y), f(x_i, a)) ∈ W となる。
a ∈ U_(x_i) であるから (f(x, a), f(x_i, a)) ∈ W である。
よって、(f(x, y), f(x, a)) ∈ W^2 ⊂ V
証明終

598 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 20:42:04
命題
K を複素数体とする。
U ⊂ K を開集合とする。
Y を位相空間とし、f: U×Y → K を連続関数とする。
C を U における区分的に C^1級の曲線(>>493)とする。

このとき、Y から K への写像 y → ∫[C] f(z, y) dz は連続である。

証明
L を C の長さ(>>329)とする。
y_0 を Y の任意の点とする。
|C| (>>550) はコンパクトであるから、>>597より、
任意の ε > 0 に対して y_0 の近傍 U が存在し、y ∈ U で、z ∈ |C| のとき
|f(z, y) - f(z, y_0)| < ε となる。

|∫[C] f(z, y) dz - ∫[C] f(z, y_0) dz|
≦ ∫[C] |f(z, y) - f(z, y_0)| ds ← >>574
≦ ε∫[C] ds = εL ← >>567, >>342

よって、y → ∫[C] f(z, y) dz は連続である。
証明終

599 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/27(水) 20:56:59
命題
K を複素数体とする。
C を K における区分的に C^1 級の閉曲線(>>495)とする。
U ⊂ K - |C| を連結開集合とする。

このとき、z の周りの回転数 I(C, z) (>>595) は U 上で定数である。

証明
>>598より、z → I(C, z) は U 上で連続である。
一方、I(C, z) は整数であるから z → I(C, z) は局所定数である。
U は連結であるから I(C, z) は U 上で定数である。
証明終

600 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/30(土) 22:38:04
命題
K を複素数体とする。
C を K における区分的に C^1 級の閉曲線(>>495)とする。
L を C の長さ(>>329)とする。
a を K - |C| の元とする。

このとき、inf{|z - a|; z ∈ |C|} > L/2π なら
I(C, a) = 0 である。

証明
d = inf{|z - a|; z ∈ |C|} とおく。
a ∈ K - |C| であるから d > 0 である。

|I(C, a)| = |(1/2πi)∫[C] 1/(z - a) dz|
≦ (1/2π)∫[C] 1/|z - a| ds ← >>574
≦ (1/2π)(L/d) < 1

一方、I(C, a) は整数であるから I(C, a) = 0 である。
証明終

601 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/30(土) 22:45:43
定義
K を絶対値(過去スレ006の448)をもつ必ずしも可換とは限らない体とする。
E を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。

r > 0 と a ∈ E に対して
U(a, r) = {x ∈ E; |x - a| < r}
B(a, r) = {x ∈ E; |x - a| ≦ r}
S(a, r) = {x ∈ E; |x - a| = r}
と書く。

602 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/30(土) 22:50:10
定義
K を複素数体とする。
r > 0 と a ∈ K に対して
B(a, r) (>>601) を D(a, r) とも書く。
即ち、D(a, r) = {x ∈ K; |x - a| ≦ r}

C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485) ψ(t) = a + r exp(2πit), t ∈ [0, 1]
で代表される C^1 級の曲線(>>492) を ∂D(a, r) と書く。

|∂D(a, r)| = S(a, r) である。
ここで、|∂D(a, r)| = ψ([0, 1]) である(>>550)。

603 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2010/01/30(土) 23:04:18
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上のノルム空間(過去スレ006の561)とする。
x_1 と x_2 を E の点とする。
x_1 を始点とし x_2 を終点とする有向線分を [x_1, x_2] で表す。
即ち、[x_1, x_2] は C^1 級のパラメータ付き曲線(>>485)
t ∈ [0, 1], t → x_1 + t(x_2 - x_1) で代表される C^1 級の曲線(>>492)である。

n 個の E の点 x_1, . . ., x_n があるとき、
有向線分 [x_1, x_2], [x_2, x_3], . . ., [x_(n-1), x_n] を結んで得られる折れ線を
[x_1, . . ., x_n] と書く。
[x_1, . . ., x_n] は E における区分的に C^1 級の曲線(>>493)である。

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